ギターコードの簡単弾き調整 + 曲のキー移調の紹介
= 概要 =
機能1.簡単弾きできるコードへの調整
「元の曲のキー(調)の響き」を「カポ」を使って「簡単なコードのセットで再現」するための設定を計算・表示します。
機能2.曲の移調
自分の声域と曲のキーが合わずカラオケのように上下したい場合には、差分として計算の過程に含めた上で結果を表示します。つまり、簡単弾き調整をしつつ、曲の移調も同時におこないます。
必要なコードは全部まとめて調整できますので、ちょっと操作に慣れれば作業自体はあっという間です。
一般的な弾き語りで、「弾きやすい + 歌いやすい」カポ設定の計算を素早くおこなうという趣旨で作りました。特殊なチューニングのサポートなどをおこなうツールではありませんのでご了承ください。
書籍などのコード譜で、「(簡単弾き)オリジナルキー = ?、 カポ = ?、 プレイ = ?」なんて書いてあるのをよく見かけますよね。要は、それと同じことを自分に最適になるようなかたちでおこないます:)
ちなみに、既にカポを使用している曲でも、そこから相対的に装着位置を移動して調整できます。(地味な部分ですが、結構重要なポイントかなと思います)
= アプリの使用例 =
1.曲に含まれるコード群を選択する
ここでは、キーがEメジャーでトライアド(三和音)のダイアトニックコードのみが使用されている曲を対象にしていると仮定し、ディグリー1~6までを順番に並べてみます。(一般的に使用頻度の低い7番目は除いています)
E、F#m、G#m、A、B、C#m
実際にアプリを使用する際には、ダイアトニックコードの理屈や曲のキーを知っている必要はありません。シンプルにコード群を一覧から選択してください。
2.簡単弾きできるカポの位置を探す
「カポ」の上下ボタンを一巡りし、簡単な押さえ方に置き換えて弾けるコードがいちばん多いフレットを探します。(押さえ方の逆算の理屈は後述しています)
今回の条件ではほとんどの方がこれ一択になると思いますが、「カポ4」がよさそうです。簡単に弾けるキーのうちのひとつ、「Cメジャー」ですね。
C、Dm、Em、F、G、Am
つまり、「カポを4フレットに装着してCメジャーの弾き方で弾くと、理論的に元のキーであるEメジャーで弾いたときと同じ響きになる」ということで、簡潔にまとめると以下のようになります。
オリジナルキー = E、カポ = 4、プレイ = C
3.曲のキー自体の調整(移調)も混ぜ込む
続けて、弾きやすくはなったけれど、ちょっとキーが高くて歌いにくい・・・という状況を仮定し、曲のキーを半音2つぶん下げてみます。
これもかなりの確率で起こりうるケースですが、操作は「曲のキー」の上下ボタンで調整するだけですのでとても簡単です。今回は下側のボタン(フラット)を2回押します。
次に、もう一度カポの位置を一巡りして比較し、キーの変更によって生じた誤差を再調整します。今度は「カポ2」がよさそうですね。
C、Dm、Em、F、G、Am
使用するコード群は先程と同じでしたので「プレイ = C」のままですが、カポ4からカポ2になったことで、曲のキーを「オリジナルのEメジャーより半音2つぶん下げた響き」、つまり、簡単弾きできる状態を保ったまま「移調-2」することができたわけです。
この例のケースは単純な変化でしたが、カポのあったフレット(装着していない場合を含む)の位置とキーの上下数の相対関係によっては、簡単弾きする方のキーが異なってくる場合ももちろんあります。
4.アプリ使用例のまとめ
こんな感じで、カポが1つあれば、現代の曲の多くは「移調しつつ、簡単なコードのセットで弾けるかたち」に調整できます。
「コードが難し過ぎるから」、「そもそも自分の声域と合わないから」などの理由で弾きたい曲をあきらめていた方は、ぜひ一度お試しください:)
メジャーキー(※)の曲なら、「プレイ = G または C」になるように調整するのがオススメです。(アプリの右側のリストに以下のコードが並ぶように調整するということで、作者自身もほぼこの二択です。)
Gメジャー: G、Am、Bm、C、D、Em
Cメジャー: C、Dm、Em、F、G、Am
特にプレイGは、スリーコード(主要3和音、並び順の1、4、5番目)がG、C、Dと簡単で、セーハの必要なBmも(ダイアトニックコード中の役割の関係上)使用頻度が比較的低いためイチオシです。
(※)
ちなみに、マイナーキーの曲(暗い感じの曲)を上記と同じコードのセットが得られるように調整した場合には、それぞれG、Cの平行調である「プレイ = Em、またはAm」に調整した、ということになります。もちろん、それぞれのコードの音楽的な役割はメジャーキーとは異なります。また、基本となるスケールが複数(ナチュラル、ハーモニック、メロディック)あるため、コードセットのパターンがメジャーキーの曲と若干異なる場合もあります。
= アプリがおこなっている計算について =
実際のアプリの操作としては、必要なコードを選んで「曲のキー」と「カポ」ボタンを上下するだけですので、舞台裏には興味なしという方は読みとばしてください:)
0.はじめに
現代の楽曲のほとんどは、古典から洗練され続け、今ではほぼ確立された音楽理論を基礎として構成されています。曲に対するコードの割り当てに関しては主にダイアトニックコードの理論が該当し、コア部分となる「曲のキー毎に常に同じコードのセット」に、他キーからの借用コードやテンションなどで味付けをするようなかたちになっています。
言い換えると、「異なる曲でもキーが同じであれば使われるコード群もほぼ同じ」という暗黙のルールが成り立つのですが、ここでポイントになるのは、「簡単なコードばかり」で弾けるキーもあれば、「難しいコードばかり」のキーもあるということです。
「カポ」は、「ちょうど半音ずつ音程を上下できるギターの指板構成の仕組み」を利用し、この難しい方のキーの曲にあたってしまったケースを実にうまい具合に解決してくれるアイテムです。
1.カポの位置に応じて「元のコードの響きを再現する押さえ方」を逆算する
たとえば、カポを1フレットにセットしてDコードをDコードの押さえ方のまま弾くと、D#の響きになります。カポでかさ上げした分だけ単純に半音上がりますよね。
一方で、カポ1のまま、Dの押さえ方のところをC#に変更すると、カポ1(+半音)とコード(-半音)で相殺されて、理論的には元と同じDの響きになります。
この理屈を元に2カポ、3カポ・・・と試していくと、「再現したい(元の)コードの響き」に対して、「自分がいちばん弾きやすいコードの押さえ方」と、そのときの「カポの位置」を知ることができるわけです。
2.曲のキーを移調する
カポを移動(または、なし→装着)した上で「元のコードの押さえ方のまま」弾くと、カラオケの曲のキー上下と同じこと、つまり、「移動したフレットの数 x ±半音の移調」をおこなったことになります。
前項の逆算に比べると、フレットを移動した分だけ半音ずつ上下するというシンプルな理屈ですが、カポを装着するフレットの範囲にはある程度の制限が必要で、以下のように単純には調整しきれないケースがあります。
・ナットの部分を超えてキーを下げたい場合: カポを装着できない
・カポの位置がハイフレット過ぎる場合: フレットが狭くて弾きにくい
アプリでは「押さえ方の逆算」にキーの上下を差分として混ぜ込むかたちで対応していますので、カポの装着位置を妥当な範囲に制限した上での移調が可能です。もちろん自動計算に含まれますので、特に意識する必要はありません:)
= アプリの仕様上のポイント =
1.ルート名(C、C#、Dなど)だけでなく、マイナーやセブンス等の情報を含んだ表示で調整できること
調整に伴って変化するのはルート名だけですが、弾ける、弾けないの判断を容易にするため、すべてのコードを実際に弾くコードネーム(Cm7など)のまま表示しています。
2.曲のキーの位置が常に明確であること
オリジナルからキーを変更すると、半音いくつ分上下したのかが常に強調表示されますので、調整中に曲のキーを見失ってしまうことはありません。
3.調整前・後のコード群を簡単に比較できること
コード群は「調整 前」と「調整 後(カポの位置や曲のキー上下を反映したもの)」をそれぞれグループ化した対比リスト表示にしており、必要なコードを全部まとめて簡単に比較・調整できるようになっています。
また、設定画面で自分が「弾けるコード」と「弾けないコード」を事前に選別しておくと、条件ごとにひと目で判断できるように強調表示されるため、作業が更に速くなります。
シンプルなツールアプリですが、結構便利なんじゃないかなと思っています。
面倒なところはアプリにまかせて、ギターをたくさん弾きましょう! :)
Privacy Policy: https://tinyartbox.com/p/privacypolicy.html
EULA: https://tinyartbox.com/p/eula.html
機能1.簡単弾きできるコードへの調整
「元の曲のキー(調)の響き」を「カポ」を使って「簡単なコードのセットで再現」するための設定を計算・表示します。
機能2.曲の移調
自分の声域と曲のキーが合わずカラオケのように上下したい場合には、差分として計算の過程に含めた上で結果を表示します。つまり、簡単弾き調整をしつつ、曲の移調も同時におこないます。
必要なコードは全部まとめて調整できますので、ちょっと操作に慣れれば作業自体はあっという間です。
一般的な弾き語りで、「弾きやすい + 歌いやすい」カポ設定の計算を素早くおこなうという趣旨で作りました。特殊なチューニングのサポートなどをおこなうツールではありませんのでご了承ください。
書籍などのコード譜で、「(簡単弾き)オリジナルキー = ?、 カポ = ?、 プレイ = ?」なんて書いてあるのをよく見かけますよね。要は、それと同じことを自分に最適になるようなかたちでおこないます:)
ちなみに、既にカポを使用している曲でも、そこから相対的に装着位置を移動して調整できます。(地味な部分ですが、結構重要なポイントかなと思います)
= アプリの使用例 =
1.曲に含まれるコード群を選択する
ここでは、キーがEメジャーでトライアド(三和音)のダイアトニックコードのみが使用されている曲を対象にしていると仮定し、ディグリー1~6までを順番に並べてみます。(一般的に使用頻度の低い7番目は除いています)
E、F#m、G#m、A、B、C#m
実際にアプリを使用する際には、ダイアトニックコードの理屈や曲のキーを知っている必要はありません。シンプルにコード群を一覧から選択してください。
2.簡単弾きできるカポの位置を探す
「カポ」の上下ボタンを一巡りし、簡単な押さえ方に置き換えて弾けるコードがいちばん多いフレットを探します。(押さえ方の逆算の理屈は後述しています)
今回の条件ではほとんどの方がこれ一択になると思いますが、「カポ4」がよさそうです。簡単に弾けるキーのうちのひとつ、「Cメジャー」ですね。
C、Dm、Em、F、G、Am
つまり、「カポを4フレットに装着してCメジャーの弾き方で弾くと、理論的に元のキーであるEメジャーで弾いたときと同じ響きになる」ということで、簡潔にまとめると以下のようになります。
オリジナルキー = E、カポ = 4、プレイ = C
3.曲のキー自体の調整(移調)も混ぜ込む
続けて、弾きやすくはなったけれど、ちょっとキーが高くて歌いにくい・・・という状況を仮定し、曲のキーを半音2つぶん下げてみます。
これもかなりの確率で起こりうるケースですが、操作は「曲のキー」の上下ボタンで調整するだけですのでとても簡単です。今回は下側のボタン(フラット)を2回押します。
次に、もう一度カポの位置を一巡りして比較し、キーの変更によって生じた誤差を再調整します。今度は「カポ2」がよさそうですね。
C、Dm、Em、F、G、Am
使用するコード群は先程と同じでしたので「プレイ = C」のままですが、カポ4からカポ2になったことで、曲のキーを「オリジナルのEメジャーより半音2つぶん下げた響き」、つまり、簡単弾きできる状態を保ったまま「移調-2」することができたわけです。
この例のケースは単純な変化でしたが、カポのあったフレット(装着していない場合を含む)の位置とキーの上下数の相対関係によっては、簡単弾きする方のキーが異なってくる場合ももちろんあります。
4.アプリ使用例のまとめ
こんな感じで、カポが1つあれば、現代の曲の多くは「移調しつつ、簡単なコードのセットで弾けるかたち」に調整できます。
「コードが難し過ぎるから」、「そもそも自分の声域と合わないから」などの理由で弾きたい曲をあきらめていた方は、ぜひ一度お試しください:)
メジャーキー(※)の曲なら、「プレイ = G または C」になるように調整するのがオススメです。(アプリの右側のリストに以下のコードが並ぶように調整するということで、作者自身もほぼこの二択です。)
Gメジャー: G、Am、Bm、C、D、Em
Cメジャー: C、Dm、Em、F、G、Am
特にプレイGは、スリーコード(主要3和音、並び順の1、4、5番目)がG、C、Dと簡単で、セーハの必要なBmも(ダイアトニックコード中の役割の関係上)使用頻度が比較的低いためイチオシです。
(※)
ちなみに、マイナーキーの曲(暗い感じの曲)を上記と同じコードのセットが得られるように調整した場合には、それぞれG、Cの平行調である「プレイ = Em、またはAm」に調整した、ということになります。もちろん、それぞれのコードの音楽的な役割はメジャーキーとは異なります。また、基本となるスケールが複数(ナチュラル、ハーモニック、メロディック)あるため、コードセットのパターンがメジャーキーの曲と若干異なる場合もあります。
= アプリがおこなっている計算について =
実際のアプリの操作としては、必要なコードを選んで「曲のキー」と「カポ」ボタンを上下するだけですので、舞台裏には興味なしという方は読みとばしてください:)
0.はじめに
現代の楽曲のほとんどは、古典から洗練され続け、今ではほぼ確立された音楽理論を基礎として構成されています。曲に対するコードの割り当てに関しては主にダイアトニックコードの理論が該当し、コア部分となる「曲のキー毎に常に同じコードのセット」に、他キーからの借用コードやテンションなどで味付けをするようなかたちになっています。
言い換えると、「異なる曲でもキーが同じであれば使われるコード群もほぼ同じ」という暗黙のルールが成り立つのですが、ここでポイントになるのは、「簡単なコードばかり」で弾けるキーもあれば、「難しいコードばかり」のキーもあるということです。
「カポ」は、「ちょうど半音ずつ音程を上下できるギターの指板構成の仕組み」を利用し、この難しい方のキーの曲にあたってしまったケースを実にうまい具合に解決してくれるアイテムです。
1.カポの位置に応じて「元のコードの響きを再現する押さえ方」を逆算する
たとえば、カポを1フレットにセットしてDコードをDコードの押さえ方のまま弾くと、D#の響きになります。カポでかさ上げした分だけ単純に半音上がりますよね。
一方で、カポ1のまま、Dの押さえ方のところをC#に変更すると、カポ1(+半音)とコード(-半音)で相殺されて、理論的には元と同じDの響きになります。
この理屈を元に2カポ、3カポ・・・と試していくと、「再現したい(元の)コードの響き」に対して、「自分がいちばん弾きやすいコードの押さえ方」と、そのときの「カポの位置」を知ることができるわけです。
2.曲のキーを移調する
カポを移動(または、なし→装着)した上で「元のコードの押さえ方のまま」弾くと、カラオケの曲のキー上下と同じこと、つまり、「移動したフレットの数 x ±半音の移調」をおこなったことになります。
前項の逆算に比べると、フレットを移動した分だけ半音ずつ上下するというシンプルな理屈ですが、カポを装着するフレットの範囲にはある程度の制限が必要で、以下のように単純には調整しきれないケースがあります。
・ナットの部分を超えてキーを下げたい場合: カポを装着できない
・カポの位置がハイフレット過ぎる場合: フレットが狭くて弾きにくい
アプリでは「押さえ方の逆算」にキーの上下を差分として混ぜ込むかたちで対応していますので、カポの装着位置を妥当な範囲に制限した上での移調が可能です。もちろん自動計算に含まれますので、特に意識する必要はありません:)
= アプリの仕様上のポイント =
1.ルート名(C、C#、Dなど)だけでなく、マイナーやセブンス等の情報を含んだ表示で調整できること
調整に伴って変化するのはルート名だけですが、弾ける、弾けないの判断を容易にするため、すべてのコードを実際に弾くコードネーム(Cm7など)のまま表示しています。
2.曲のキーの位置が常に明確であること
オリジナルからキーを変更すると、半音いくつ分上下したのかが常に強調表示されますので、調整中に曲のキーを見失ってしまうことはありません。
3.調整前・後のコード群を簡単に比較できること
コード群は「調整 前」と「調整 後(カポの位置や曲のキー上下を反映したもの)」をそれぞれグループ化した対比リスト表示にしており、必要なコードを全部まとめて簡単に比較・調整できるようになっています。
また、設定画面で自分が「弾けるコード」と「弾けないコード」を事前に選別しておくと、条件ごとにひと目で判断できるように強調表示されるため、作業が更に速くなります。
シンプルなツールアプリですが、結構便利なんじゃないかなと思っています。
面倒なところはアプリにまかせて、ギターをたくさん弾きましょう! :)
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